4.主な議事
港湾計画について
・石狩湾新港(一部変更)
http://www.mlit.go.jp/common/001021213.pdf
再生可能エネルギー源を利活用する区域を設定した。
「まず鹿島港が1番手、石狩湾新港が2番手ということになります。」


議事録より抜粋
p23【港湾計画審査官】 ご説明させていただきます。
資料4をご覧ください。石狩湾新港港湾計画一部変更ということで、今回、赤の破線でくくっておりますが、ここの部分の変更でございます。
1ページお開けください。石狩湾新港計画変更内容ということで、右側の今回計画の中で緑の破線で示しておりますが、ここの部分につきまして、風力発電施設の導入を図るため、再生可能エネルギー源を利活用する区域を設定するという計画でございます。
右下のところにございますように、区域設定の考え方といたしまして、大型船舶の往来がない防波堤より沖側、それから検疫区域とも重複しておりません。防波堤とかそういったものから適切な離隔距離をとるということで、当面、ここの空間につきましては開発要請がないといったこともございますので、占用に当たって期間を定めて半永久的につくられる構造物でもないということから、再生エネルギーの重要性にも鑑みまして、こういったエリアを設定するというところでございます。
その次のページは参考までにつけさせていただいております。
3ページ目といたしまして、確認の視点としては、再生エネルギーを活用するエリアということでご審議いただければと思います。
(途中省略)
p27【委員】 済みません、ちょっと戻りまして石狩湾新港なのですが、風力発電を立地できそうだねということで今回変更されるということだと思いますが。素人考えですが、風力発電に適する場所はほかにもあるのだろうなと思います。それから、現在の状況において、こういう再生エネルギーについては非常に積極的に国としても対応されているのだと思うのですが、この石狩湾新港のこの地区に限って今回アイデアが出てきたというあたりが不勉強でわからないのですが、もともといろいろなところでも計画が入っていて、石狩湾のほうは遅れ気味に入ってきたのか、これがある意味先駆けなのかとか、全体の流れの中で石狩がどうして出てきたのかなという背景をご説明いただければと思います。
p28【分科会長】 事務局のほうからご説明をお願いします。
【海洋・環境課長】 それでは、お答えいたします。
今回、全国の中では、港湾区域の中にこういう施設をつくって風力発電をやるというのは、今、鹿島港が先行している状況でございます。当然、再生エネルギーについては導入をなるべく促進していきましょうというのがあります。一方で、洋上風力については買い取り固定価格が決まっていない段階でございますので、その中で、可能性の高いところに順次手がついてきているという状況でございます。したがいまして、まず鹿島港が1番手、石狩湾新港が2番手ということになります。ただ、その後のお金の設定状況とかいうことによっては、エリアをとったが、実際に手がかかっていくのはもう少し先というところもあり得るかなというところでございます。
基本的には、風況のことを考えますと、日本海側の北のほう、秋田とか青森の日本海側、北海道にかけての日本海側あたりは非常に風況がいいところでございますので、このあたりの開発がほんとうは進んでくるところでございますが、一方で、電力需要、系統連系とか、北海道の電力需要がそれほど必要もない、必要なのは関東だったり近畿だったりというところから考えますと、全国の電気のつながり方といったところで、順次、開発エリアが決まってくるのかなというところでございます。ただ、今のところ、出てきているのは鹿島港と2番目の石狩湾新港というところでございます。
【分科会長】 よろしいでしょうか。
委員、どうぞ。
【委員】 先ほどの委員のご質問というかご指摘は私も常日頃感じるところでございまして、個々の港湾でこうしましょうというのは大事なことで決めなきゃいけないのだが、そのときに、日本全体でどんなことがどこで起こっていて、それがどのくらいアドバンス、あるいはビハインドなのかとか、世界の状況等の全体像を俯瞰的に見ながらしましょうというが、港湾は弱いのですよね。ぜひそういう方向も模索していただけるとありがたいと、今、委員のご質問を聞いていて思いました。以上です。
【分科会長】 ありがとうございます。
委員、どうぞ。
【委員】 素人なので申しわけありません。今の風力なのですが、6.5から7.5が有望とあるのですが、風は強過ぎてもいけないのか、そして、大体どのぐらいの間がベストなのか。例えば右側のいしかり市民風力等々は採算とれるぐらい経営状態がいいのかなど
そのあたりの見方を教えてください。お願いします。
【分科会長】 それでは、委員の指摘も含めて、一括してご説明をお願いします。
【海洋・環境課長】 まず、全体の方向性ということですが、これについては港湾だけでなく、当然、港湾のエリアというのは非常に限られている空間でございますので、海域全体も見て、日本全国としてそういう方向になるほうが進めやすいということもございますので、その辺は今、我々としても一歩踏み出して検討していきたいなという状況にはございます。それが1点でございます。
もう1点目でございますが、風況でございますが、これは風速6.5メートル?7.5メ
ートルというのがどういう状況かと申し上げますと、大体年平均風速5メートル以上があると風力発電になじむのではないかということが言われているところでございます。ただ、当然、陸上の部分と海上の部分、設備の規模が違ってきます。海でつくるのであれば、設備投資が非常に高くなります。したがいまして、その分、風が強いほうがいいということになりますので、陸上よりは海上の風の強いところに設置される方向がいいのではないのかなと思います。
風速6.5メートル?7.5メートルというのは、これから買い取り価格が決まってきますので、それによって採算ラインというのはどうなってくるか、場合によっては前後するのだと思いますが、最低でも風速6.5メートルや7.5メートルは確保できないといけない。これ以上あったほうがもっといいということだと思います。ただ、吹けばいいかという話になってきますと、今度、プロペラがぶんぶん回りますので、機械の損傷ということになりますから、それは一定程度の条件がどこかにあるのではないのかなということだと思います。この辺が多分風速6.5メートルから7.5メートル、7.5メートルから8.5メートルとか、そういうラインが1つの設置されるエリアになってくるんじゃないかと考えてございます。
【委員】 済みません。もう一つ聞いたのですが、既存の施設はなかなかいい運営状態なのですか。
【海洋・環境課長】 既存の施設が今どうなっているか、確認は私どもでできていませんが、一定程度、買い取り固定価格があったり、最初に設置されているものは補助金が入っていたりということがございますので、そこそこのラインで運営されているのではないのかなということだと思います。申しわけございません。
p30【分科会長】 ありがとうございます。
ほかにございませんでしょうか。どうぞ。
【委員】 今の石狩の風力の件ですが、たしか鹿島の場合は結構陸地から近かったと思いますが。お聞きしたいのは、送電のことでして、これは広いところが変更箇所のエリアなのですが、結構、陸から離れていて、どれぐらい風が吹くかも大事ですが、費用の点としては送電の設備をどこがやるのかというのが鍵になってくる、費用の投資になってくると思うのですが、そこはいかがでしょうか。
【海洋・環境課長】 鹿島の計画につきましては、現在、既に設置されているものもございますし、今、港湾計画の中で設置されることになっているエリアについては、大体同じような岸からの距離だったと思います。それから、当然、電線を海底にはわせて持ってこないといけないですから、そうなると、そこの投資というのは結構な規模になります。したがいまして、沖合につくるとそれだけ高くなりますので、そこは多分、採算のラインが風の強さ、それから年間風がずっと吹いているか吹いていないか、そこに建てる施設の規模、それから海底ケーブルの値段といったところで、全てトータルで決まってくることでございますので、場合によっては非常に離しても採算がとれるところもあるでしょうし、近くじゃないといけないところもあると思います。一概にどのくらいの範囲というのはなかなか言いづらいところじゃないのかなと思います。
【分科会長】 よろしいでしょうか。